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「カンフー・パンダ」のような穴馬 エイダイセルリア! [◯穴馬伝説]

☆2008年6月1日に未勝利を脱出したエイダイセルリア号(牝黒鹿毛、父マンハッタンカフェ、母エイダイクイン、母父メジロマックイーン)は、4歳となった翌年の2月15日、5戦目となる東京競馬場8Rで500万条件戦に挑戦することとなった。

 当時のマスコミ等の下馬評は「狙えない」の一言!穴党ファンでも切りたくなるような前走15頭立ての15着という成績が、当時の16頭立ての12番人気という人気を物語っていた。

 そればかりではない。2ヶ月休養明けの馬体重がなんと18kg増の422kg、もともと小柄な馬なので2桁の体重増は成長分があるとはいえ、大変な負担ではないかと誰もが思ったに違いない。

 レースはエイダイセルリア号が自分のペースで気分良く先行する形となったが、この時、鞍上の津村明秀騎手は絶妙のペース配分で、道中誰に絡まれることなく淡々とレースを運んでいった。

 レース後のペース配分を見ると、まんまと後続陣が逃げ馬の罠に引っかかったことがよくわかる。
最初の1ハロンの追い込み馬が先頭に立ってしまうような12.3秒のスローペースを、2ハロン目から即、11秒のペースで引き離す。
 
 当然、後続陣はこのペースで行ったら直線は持たないと判断し、追走を止めて様子を伺うことになる。
ここで逃げ馬は、悟られないように、ここから4ハロンをかけて徐々にスピードを緩め、12.6秒まで落とすことになる。

 多分、この長い距離を徐々に落としたのでは、後続馬の騎手達は自分の馬が加速したのかと錯覚して、逃げ馬との間隔を維持しようと減速してしまう。

 4コーナーにさしかかるやいなや、逃げ馬はアクセルを踏みだんだん加速していく。この時、後続陣は逃げ馬との間隔が容易に縮まらないのに気づくが、時はすでに遅し、4コーナーまで気分良く余裕を持って汗を流した逃げ馬は、狼狽える後続陣を尻目に、ゴールをめがけて一目散に逃げることになる。(単勝:5,310円)

 ほんとのことはどうだか分からないが、事実はこれに近かったのではないかと自分なりに推測している。
このエイダイセルリア号の勝利を見て、あの映画の「カンフー・パンダ」を思い出した。

 おなかぽっこりとなったエイダイセルリア号が、食い気でパワーを呼び込み勝ってしまうという構図が、あの映画とどこか似ているような気がした。

 その後、エイダイセルリア号は2010年4月15日以降、北海道競馬に移籍したが、その初戦の7月1日門別競馬場10Rファルブラヴ賞で8番人気の3着(櫻井拓章騎手)と健闘した。

 しかも、「カンフー・パンダ」は健在で、この時も一回り大きくなって32kg増の446kgの馬体重での挑戦だった。

 これからも北海道競馬で、わかりやすい穴馬?としてどんどん活躍して欲しい期待の一頭です。
・・穴馬伝説(17) エイダイセルリア・・ 
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